~ 山留壁の紹介 ~
ソイルセメント柱列壁工法
ソイルセメント柱列壁工法は止水の山留法としてよく用いる工法で、地下水の湧く地盤など、比較的深い掘削を行う工事で使います。
現地で掘り出した土とミルクセメントを混ぜて、芯材としてH型の鋼材を入れて山留壁として使用します。
周辺地域に対する影響が少ないと言われています。
シートパイル工法(鋼矢板工法)
シートパイルとは両端に継ぎ手が付いた鋼板で、鋼矢板とも呼ばれており、これを用いる山留工事が「シートパイル工法」です。
コの字型をした鉄製の板を地中に埋めこんでそれをストッパーにして土砂を食い止めます。
一枚の鋼矢板の幅は約300ミリ。1 枚ごとのシートパイルはお互いが緊結(きんけつ)する構造になっています。
湧水などが出る工事現場で使われることが多く
簡単に説明しますと、シートパイル を土中に埋めこむだけで工事が完成しますが、クレーンと人の手で誘導しながら打ちこんでいくため、技術力が必要になります。
山留工事専門業者の高い技術力が必要となります。
親杭横矢板工法
最もオーソドックスな山留工事の方法です。
地中にH型鋼を埋めこみ、その間に人力で横矢板をはめこんでいきます。
どのような工事にも応用できし、費用も比較的安価で済むことが多いです。
ただし、もろい地質であったり土砂の圧力が強すぎたりする場所には不向きです。
また 人の力が必要になる部分が多いので、施工者の技術力の差も出やすいと言われています。
地中連続壁工法
地中連続壁工法とは、別名SMW工法ともいいます。
砂層などもろい地質でしかも湧水が出ているような現場で使う工法です。
地中に壁を作ってしまう工法なので非常に強固になります。
また 掘削時にほとんど人の手が必要ないので、重機でガンガンと堀り進めていけます。
そのため工期の 短縮にもつながります。
しかし、その反面山留を作るまでに時間と費用がかかり、狭い工事現場や費用に余裕がない場合に使えない場合も多いです。
ですが、非常に安全性の高い方法なので、大規模な工事をする場合や、弱い地盤を掘削する際にはこの工法が用いることが多いです。
既存駆体を使う工法
既存の建造物が残っている際にはこれを山留壁として山留工事に利用します。
使う部分だけを解体せずに残し、山留壁として利用するため、山留壁を設置するコスト、工程が削減できます。
既存躯体を使用することで、新しい建築物の耐震性や止水の効果を高めることが可能です。また 既存躯体の撤去にかかる地盤への影響を少なくすることができます。
鋼管矢板工法
大きな径の鋼管を打ち込み山留壁として使用する工法です。
鋼管を打ち込むことで大きな支持率と曲げ剛性が得られます。矢板としてだけではなく、基礎としても使用できます。
外径や管の厚みを自由に選べるので 設計の自由度も高く、
また継ぎ部分にモルタルなどを注入することで止水性も高められます。